コーヒー豆紀行
2008年 ブラジルコーヒー豆紀行
その1
2008年7月5日土曜日から14日月曜日まで、
ブラジルへ行ってきました。
コーヒーを仕事にしている以上、ブラジルは必ず訪れるべきと
心に誓っていた店主は、迷うことなく(?)参加を決断しました。
何しろ遠い!!そして休業期間が長い、そして費用が掛かる!
1月にはインドネシアにいったばかり・・・・・
「いってくれば!」の一言を言ってくれた家内には頭が上がりません。(本当~?)
さて冗談はここまでにして。(冗談かよ!)
今回のミッションは、ブラジルの産地巡りです。
日本とは比べものにならないほど大きなブラジルでは
いったいどんな人たちがどうやってコーヒーを栽培しているのか?
世界一のコーヒー生産国ブラジルを見てくることです。
興味津々!!遠いなんて、好きで行くんですから苦になりません!!
さて、今回はアメリカン航空にお世話になりました。
パワフルなキャビンアテンダントがお世話をしてくれました。
シートベルト着用のサインが出ると、情け容赦なく起こしてくれます。
しかたないので毛布の上からシートベルトをしました。
機内は寒く、辺りじゅうの毛布を集め、蓑虫のように
くるまって時間を過ごしました。
機内食はお世辞にも美味しいとは言えず、残念!!
エコノミー症候群が怖いので、水分補給はしっかりし
機内を歩きました。
成田から11時間45分かかり、アメリカ-ダラス空港へ到着です。
そこから4時間後、今度は10時間30分でブラジル-サンパウロ空港へ到着しました。
サンパウロでは市内を少し廻り、教会へ連れて行ってもらいました。大きな教会です。
歩き回る前に一言「カメラはぶら下げて歩くな、一人で歩くな、
人前でお金を数えるな」と注意を受けました。
東洋人街へも足を伸ばし、たこ焼きを戴きました。
たこはどこにも無かったけれど・・・(笑い)
チーズが入っていました。
街ではやっているコーヒー店へも行ってみました。
薬の臭いがしました。
これを好む人たちも多いそうです。
アラブの人とかはこれでないと駄目だそうです。
その後食堂へ移動。
この食堂は好きなものを自分で皿に載せ、あとで重さを量って
値段が決まります。日系人が考えたシステムだそうです。
味付けはシンプルですが、さすが肉食の国、肉のおいしさは
半端じゃありませんでした。
こんなところにも日本のブランドが・・・(笑い)
またまたそこから国内線に乗り換え、ウベランジアへ到着、
そして陸路で、パトロシーニョへ到着です。
とってもきれいな飛行機でした。
CAも綺麗でしたが、愛想が悪い!
成田空港を出発して、実に37時間掛かった計算です。
そこから陸路で、パトロシーニュの街へ到着!!
時間があったので丘の上まで行ってみることに。
キリスト像がありました。ブラジルで有名なのは
リオデジャネイロのものです。
パトロシーニュの街です。
コーヒー関連の従事者の多い街です。
商社の支部も多いそうです。
ホテルにインターネット設備があるのも、さすがと思いました。
夜は早速パーティーです。
写真は農園主のお子さんです。
お祭りだそうで、自分で化粧をしていました。
やっとベッドで寝ることが出来ます。
その2
ブラジル到着後初めての訪問は、
いつもお世話になっている、「セラードコーヒー」さんです。
いろいろな農園からのサンプル豆が置かれています。
スクリーニングといって、豆の大きさを分類し、
ばらつき度を出しています。
欠け豆、虫食い豆などをはじき出し、
品質を検査しています。
その後CACCER(カセール)に移動し、プレゼンテーションを
受けました。
80点以上のものがスペシャルティーとして
認められるという表です。わかりやすいですね。
専務のRizentalさん
私の髪が逆立っているのは寝癖?
それとも扇風機のせい?
そして、最初の農園訪問です。
マカウバデシーマ農園です。
看板の★4つは、カセールの評価で最高クラスの
品質の農園の証です。
農園主のグラウシオ・デ・カストロさんです。
やっぱり髪が逆立っていますね(笑い)
農園の管理用看板です。
苗を植えた時期、木の間隔、農薬の投入時期が
記入されています。
赤く熟したチェリーです。
収穫間近です。
お父さんのアントニオ・デ・カストロさんです。
コーヒーチェリーの収穫機械です。
初めて見ました。
ブラジルは農園があまりにも広大で、
人の手では収穫は不可能です。
取り切れなかった分を人が収穫します。
一台3000万円位するそうです。
これがグラウシオこだわりの棚干しのパティオです。
手間の掛かるこの方法を実践しているのは
うまさを追求する彼の考え方です。
天日乾燥は、お日様の熱と地面の熱で暖めて
乾燥させます。つまり熱による乾燥です。
それに対して、棚干し乾燥は、風による乾燥です。
そして乾燥するときに蒸気が気化しますので
熱を奪います。触るとヒヤッとします。
この違いは大きいと彼は言っていました。
お昼はバーベキューをごちそうになりました。
どうですこのお肉!!美味しかった!!!!
日本から持って行った、珈琲香坊謹製の手ぬぐいを
渡してきました。奥様も綺麗でした。
目をつむってしまった写真しかなかった。(変な顔)
その3
セラードのコーヒーの精製、輸出部門を担っている
エクスポカセールへ行ってきました。
最新設備があり、大勢の人が働いていました。
どんだけー!と言いたくなるほどのコーヒーの袋の山です。
コーヒー豆の袋を繕っていました。
そして、一路フェレーロさんの農園へ!
シーマ農園同様星4つです。
農園技師のPiccinさんのセミナーを受けました。
農園には必ず農業技師がいます。
常駐のところもあれば、委託のところもあるそうです。
農薬等の購入には農業技師の処方箋が必要だそうです。
彼は、ダテーラ農園などの責任者をやっていたこともあるそうです。
今は独立をして自分の会社を持っています。
いかにして少ない農薬で美味しいものを作るかに
情熱を注いでいます。
こちらも高品質の豆は棚干しです。
余裕があるときは、他の豆も棚干しをして
品質の追求をしているとのことでした。
美味しそうなチェリーです!
赤いトラクター♪(古い)
どうですこの薪の量!
古いコーヒーの木を切って
乾燥機の燃料に使っていました。
これは、エチオピアのイエローティピカです。
これは貴重な写真ですよ。
試験的に栽培をしているそうです。
カンピーナス研究所と一緒に数十種類の品種を
育てていました。
ジャマイカのティピカ(ブルーマウンテン)は
この畑には合わないそうです。
彼が農園主のフェレーロさんです。
お酒が大好きです。
美味しそう!!!
ランチは当然、バーベキュー!!
うまい!!!!!!!!!!!!!
これはレモンです。見えないでしょ?
日本から持って行ったオリジナルの手ぬぐいを
渡してきました。
ちなみに今回これを作ってくれたのは友人の
「南風中心」さんです。
本日はここまで。まだまだ続く!!
その4
その5
スルデミナス地域のサント・アントニオ・ド・アンパロに到着。
SANCOFFEEを訪問して、カッピングをしました。
サンコーヒーは、この地の周辺の生産者が出資して作った会社です。
精選や、輸出などを担当しています
カッピング準備
美味しそう!
珍しくまじめな顔?
収穫後まだ間もないため、本来の味が出ていないと
スタッフが心配していましたが。
好印象の豆が少なからずありました。
しばらく寝かせたあとどう変化するか、
飲んでみたいものです。
サンパウロ農園に移動。
広大な敷地です。
酪農も併設された農園です。
コーヒーの花。
花が咲いて9ヶ月後に収穫です。
低い木は手で摘みます。大変な作業です。
私たちのためにランチパーティーを催してくれました。
そうそうたるメンバーの暖かいもてなしを受けました。
サンパウロ農園のオーナーです。
自家用ジェットでわざわざ来てくれました。
サンアントニオ市の市長さんです。
従業員さんです。イケメンです。
背が高い!!!!
カルモデミナスへ移動しました。
5時間の車の旅でした。
ホテルに行く前に
CARMOCOFFEES社を訪問しました。
同社は、
セルトン・グループのコーヒーを中心に、
カルモ・デ・ミナス地区のコーヒーの輸出を
行っている会社です。
ここでもカッピングをしました。
今回は13種類カップです。
1種類を5回カップしますので。
13×5=65カップです。
集中力のいる作業ですが、これが楽しい!!
その6
ノッサ・セニョーラ・ド(N.S.)カルモ農園です。
とても険しい道をひたすら上ったところにあります。
広大な敷地の中にあります。
等高線上に植えられたコーヒーの木は
お茶畑を連想します。
とてもブラジルとは思えない風景でした。
コーヒーの花です。
これから熟していく実です。
赤く熟したコーヒーの実です。
黄色く熟す、アマレロ(黄色)の実です。
収穫したコーヒーの実です。
ここの農園は機械収穫ではなく、
手積みです。大変な重労働です。
振るって葉っぱを飛ばします。
アマレロのコーヒーの実を剥いたところです。
パティオで乾燥させます。
コンクリートの上で乾燥させますが、
風通しがいいので熱を持たないと言っていました。
豆を拡販する機械です。
手動です。
農園の看板です。
「私たちは安全に対して常に気にしています」と書かれていました。
食の安全はこうして守られていく。
ノッサ・セニョーラ・ド(N.S.)カルモ農園
マリア・ルシア・ペレイラ と書いてあります。
彼女は農園主です。
メタボ兄弟!(笑い)
蟻塚です。大きいでしょ!!
いっぱいありました。
農園主のご自宅です。
一族はこの地で長く農業に携わっていて。
昔の写真や記念品が展示されていました。
年代物の電話機が現役で働いていました。
掛けることは出来なくて、受話だけでした。
ひいばあちゃんの、ナサレ・ディアス・ペレイラさんです。
わざわざカルモデミナスから来てくれました。
農園主の
フランシスコ・イシドロ・ペレイラさんと
マリア・ルシア・ペレイラさんのご夫婦です。
ランチをごちそうになりました。
美味しかった!!!!!!
今日はここまで。これからサンパウロに移動です。
その7-最終
いよいよ最終日です。
ブラジルのガソリンスタンドでは、通常のガソリンと
アルコール燃料が売られています。
1レアルが76円でしたので、ガソリンは1リッター
182円、アルコール燃料は91円です。
実は最近ではなく、1970年代から売られ始めているそうです。
エンジンも両方使えるようになっていて、混ぜても大丈夫だそうです。
アルコール燃料はガソリンに比べて3割燃費が悪いそうです。
と言うことは、1リッター130円くらいということですね。
サンパウロのスーパーです。
とても活気がありました。
アイスクリームだけを売っているマクドナルドがありました。
ブラジル名物のシェラスコ(現地ではシェラスハ)料理店です。
目の前で切り分けてくれます。
食べ放題です。いろんな部位が出てきます。
サンパウロで最近出来たカフェです。
一番人気だそうです。
とてもおしゃれです。
コーヒー生産国から消費国へと変わっていく
ブラジルの一面を見ました。
分かりにくいですが、床が切り取られていて、
下から照明が当たっています。
コーヒーの品種が書かれています。
「ブルボン アマレロ」・・・・・
これで報告を終わります。
楽しい旅でした!
コーヒーに携わっている方達、まだ行ってないなら行ってごらん
現場はいいぞーー(笑い)